2005年06月13日

[モノ作り] カンバン方式-2 サイクルで考える

 今まで、カンバン方式をリードタイムで考えてきたのですが、リードタイム短縮と安全在庫の低減を進めていくと、しっくりこないようになってきました。そのため、以前ちんぷんかんぷんだった専門書を今の実務と突き合わせながら熟読していくと、カンバン方式とはリードタイムではなく、「サイクル」で考える管理方法だと言うことが分かってきました。

 「サイクルで考える」というのは、そもそもトヨタ生産方式が生産も物流もサイクルで動く生産方式であることにあると思われます。つまり、トヨタ生産方式ではタクトタイムというサイクルでモノが一個流し生産され、そのサイクルに同期して前工程が動きます。・・・ので、物流もサイクルで動きます。例えば、私がいる部署のあるラインは1日20サイクルで動きますが、部品ストア(在庫)から生産ラインへの部品供給は1日10サイクルで動かしています。ところが、部品ストアへの部品補充になるとこれがいきなり粗くなって、1サイクルが「日」の単位になってしまうので管理する次元が変わってしまうことになります。これが、リードタイムでは噛み合いにくい一つの理由です。

 次に、カンバン方式での物流は、ダイヤで動く引き取り便によって行われます。この引き取り便は行きはモノを運んで帰りは通い箱とカンバンを持って帰りますので、発注サイクル=部品の引き取りサイクルとなるのですが、安全在庫の理論的な下限値は、「1サイクル分の在庫」ということになります。と言うのは、サイクルの初っぱなに外れたカンバンは次のサイクルで補充指示がかかるまでのほぼ1サイクルの間、寝てしまうからです。そうなると、安全在庫を減らすには1サイクルを限りなく細かくすることが必要になってきます。しかし、私のところなどは、部品の補充指示はホストコンピュータで夜間バッチ処理して翌日EDIで仕入先に発注されますので、発注サイクルが1日になってしまいます。よって、どんなにトラックを細かく回しても1日分の安全在庫が最低限必要と言うことになります。

 逆に、トラック便が毎日走らない状態だと、どんなに細かいロットで細かく発注してもトラックの引き取りサイクル分の安全在庫が最低限必要となります。

 つまり、結局、発注サイクルと引き取りサイクルの粗い方が足を引っ張るため、どちらかだけ短くしてもあまり仕方がないと言うことになるため、発注をEDI、引き取りをトラック便というような状態だと納期設定はコンピュータがするけど、引き取りはトラック便というなんだかよく分からない状態になってきます。

 なんてことを考えると、カンバン方式において「日」で管理するなんていうのはまぁ、トヨタさんのまねごとみたいなモノなんだなぁと思うようになりました。

 もっとも、私の会社の場合、主要な部品が毎日複数回納入されるというのは、当分先の話ですので、当面の目標は、安全在庫3日分で1日分の部品を毎日発注するというところかと思います(ただし、大物部品は通い箱単位で発注するように切り替えつつあるので部品によっては40分間分の部品を毎日10回発注する・・・と言うのもわずかにありますが)。



posted by macwin at 23:33| 京都 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | お仕事と問題解決 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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