2004年07月10日

[書評・評論] 正しい原則は直さない?

 最近、毎日新聞では「参院選 日本の選択」という記事でテーマを定めて、識者とおぼしき主張が違う二名の意見を掲載している。

 その7/8の記事で、東大大学院教授の船曳氏の文章で本来の主張の部分ではないが、少し面白い部分があった。

 船曳氏は改憲的護憲論だそうだが、以下のような一文がある。

「未来指向の正しい原則は直す必要はない。」

 これって、面白い日本語ですよね。毎日新聞の見出しも「正しい原則は直すな」になってるのですが、「直す」というのは悪くなったものを正しくすることを言うんじゃないでしょうか。だから、正確な表現としては、

「正しい原則は変えるな。」

だと思うわけです。うーん、東大教授の文化人類学教授やペンを武器にしている新聞がこんなのでは感心しませんねぇ。

 しかし、この「直す」から伺えることは、9条をなし崩し的に変えるべきではないとする船曳氏も毎日新聞も憲法は「直さない」といけない正しくないものだという暗黙の前提を持っているようだと言うことです。「変える」じゃないんですから。そうしますと、対する大沼氏は改憲論の立場なので、このテーマでは改憲と護憲の対比にはなりきれてない感じがします。

 あと、余談ですが、船曳教授の論旨は、以下の二つに集約されると思います。

  • 憲法の正しい部分は変えてはいけない。9条をなし崩し的に変えるべきではない。
  • 9条について、政府の先取りをする国民的議論が必要。

 正しい部分を変えてはいけないのは、万人が言えることなので大学教授としての付加価値がないですねぇ。また、国民的議論ってなんでしょうか。どういうものであって、具体的にどういう具合に進めて結論を出して憲法論議の結論としてまとめ上げるのでしょうか。それを具体的にきちんと言わないと船曳氏の主張は、実質的に何の効力もない主張だと言うことになります。抽象的な国民的議論をせよと言われてもなぁ。  机上の空論の学者先生の限界かなぁ。



posted by macwin at 13:55| 京都 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評・評論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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