2006年07月15日

トヨタ、リコール放置?-2 〜 毎日新聞の記事 〜

 では、次に7/12の毎日新聞朝刊、8面にの「揺らぐ王者の誇り〜高品質に疑念〜」について見てみよう。まず、この記事は報道ではなく記者の意見であることに留意しよう。新聞はこのように報道と意見の区別がしにくいので、読者からすると意見も「事実の報道」と勘違いしやすいのは少々問題ではある。

 で、内容であるが、ここではリコールが遅れたことから、
1)トヨタはリコール台数が増加している。
2)その原因はコスト削減のための部品共通化である。
3)トヨタグループのグローバル展開で設計の外注化が進み、工程での品質管理が徹底できてない。
4)自動車の長寿命かによる予測できない問題が顕在化
と言うことを列挙しているが、今回の件との因果関係について述べられず一般論が述べられている。その一般論を持ってトヨタの品質に疑念であることの根拠としている。そんなのでいいのか? 毎日新聞。

 記者と編集部は、報道ではなく意見を発表するならもう少し勉強して書いて欲しいものである。

 では、少々具体的に見てみよう。

 まず、1)のリコール台数の増加であるが、この表面的なデータが品質低下を意味するとは言えないのだから調査不足である。3面で
 
同社は「ちょっとした不具合でもリコールを実施しているからで、リコール隠しがない証左だ」と説明してきた。

 とあるように、逆に高品質の裏付けとなるデータの可能性もある。よって、調査不足だ。

 次に、2)の部品共通化であるが、こんなことはトヨタに限らず製造業は広く進めているというか当たり前のことであり、BMWだって、日産だってルノーだってやってるし、シャーシのようなものですら会社を超えて供給していることもある。つまり、これを指摘するなら、トヨタだけのことではなく製造業全体についての問題提起でなければ意味はない。

 また、3)の設計外注化による工程の品質管理云々は設計と工程の品質管理は別のことなので意味不明である。これが「モジュール」の設計込みの生産外注化のことで外注の製造工程の品質管理に目が行き届かないということが言いたいのであれば、真偽は別として文脈は通る。多分、記者は何を書いているのか自分で分かってないのではないか。あるいは日本語力が足らないかだろう。

 4)はあるだろう。

 このように、新聞社一般的な無責任な社説同様、意見をするなら表面的な事象からありきたりのことを思いこみで書くのではなく、きちんと調べて妥当な記事を書くべきだ。これではちょっと物知りの素人が飲み屋でしゃべっているのとあまり変わらないからだ。
posted by macwin at 09:52| 京都 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | ビジネスと経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/20809762
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック

TOYOTA 12車種26万台またまたリコール
Excerpt: トヨタは18日、エンジン制御装置に不具合があるとして、「ヴィッツ」など12車種、計26万8570台(2001年1月〜11月製造)のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。  同省によると、..
Weblog: Feel at ease
Tracked: 2006-07-18 18:57
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。