2006年12月25日

価値がない社説

 古いブログでも述べているが、私は新聞の記事の中で最も価値がないのは社説だと考えている。

 理由は以下の通りである。
・毎日新聞は通常の記事は記者の記名がある。しかし、社説は無記名が多く誰の意見か不明なことが多い。
・表題を見るだけで何が書かれているか分かってしまう。
・ほとんどの場合、内容的に新規性がなくありきたりの一般論が書かれているだけで無価値。
・一体、主張や要求を誰に対してしているのか分からない。ただの拡声器?

 時たま、ちゃんとした内容が書かれていることを期待して目を通すのだが、ほぼ間違いなく上記の4条件を満たしていて期待を裏切られてしまう。

 今回、毎日新聞12月22日の社説を読んだがやはり同様だったので、今回、マスコミの正常化を願って具体的に批判しておく。
12月22日の社説
「シンジラレナーイ 視点06 靖国神社」
 〜論議の冷めぬよう小泉参拝もう一度〜 論説委員 金子秀俊氏

 論旨は以下の通りである。
 前半は、安倍首相に代わった途端、あれだけ盛り上がった靖国論争が消えた。あの異常な興奮状態は何だったのか。結論を出すべきだ。
 後半は、小泉首相は首相を辞めたら自由に参拝するかと思ったらそうでもない。結論として、国民の関心を維持するためには小泉首相の靖国参拝が必要だ。

 ・・・というもの。相変わらずだ。私が編集長なら絶対通さないだろう。

 まず、前半だが、論争が消えたことについて一体誰を批判しているか分からない文章が連ねられている。国民を批判しているのか、新聞記事を批判しているのか分からない。
 
いまでは古賀誠・日本遺族会会長が歴史の勉強会を呼びかけているという短い記事を見かけるくらいである

 という文があるので、はじめは金子氏は外部の論説委員で、新聞社の人間ではないと思った。しかし、社説なのでそうではないだろう。次に、東南アジアの民族を例に出して靖国論争を「一過性の集団的興奮状態」として、「日本人の血の中の南方系DNAを突き動かす」などと述べているところを見ると、新聞記事ではなく日本人の国民性に対する批判というか愚痴かも知れない。社説で延々と国民性を嘆いている? であれば、マスコミの報道としてはほとんど無意味だ。飲み屋で同僚同志で愚痴るような内容ではないのか?
 また、それに加えて、東南アジアのDNA云々という非科学的な比喩的表現をマスコミで堂々としていいのだろうか。「東南アジアの民族は、時にキツネ憑きのような・・・」という表現をしている。いいのか? 本当に。

 このように、前半部では批判対象が不明瞭な愚痴もどきの批判が展開されているという点でダメだ。

 次に後半だが、靖国論争が冷めたのは小泉首相が参拝しないからだという内容となっている。皮肉を込めて言っているのかもしれないが、それでも責任転嫁だろう。靖国参拝に固執した小泉氏が退任後に靖国参拝をしていないようだとしてもそれは小泉氏の自由であり、批判するのは自由だが大きなお世話だろう。ましてや論議が盛り上がらないのは小泉氏が参拝しないからだのような主旨は責任転嫁も甚だしい暴論である。
 まさに「シンジラレナーイ」社説である。

 結論を言おう。

 靖国論争が結論を出さずに冷めてしまって、結局、一部政治家の思惑通りになっている責任は、

他ならぬ、新聞始めマスコミの責任である。


 自分たちが記事にしないから国民の脳裏から消えていくのだ。また、公式発表などを報道するだけだから、政府が取り上げなくなったら記事にならないのだ。本当に大事だと思ったら独自取材を重ねて特集を組むとか、連載を根気よく続けるとかできるではないか。熱しやすく冷めやすい国民性だと思っているならなおさらのこと、愚痴るのではなく根気よく報道すべきではないのか。

 日本がだめになっているのは全てとは言わないが他ならぬマスコミの責任だと私は考えている。報道すべき事をせず、政府や企業の公式発表に振り回され、話題性のあるニュースに流れ、結局、国民に必要な情報や考える機会を提供していないのはマスコミなのだ。
 テレビニュースなどは特にそうで、よく言われるように「お昼のワイドショー化」している。不勉強なキャスターのコメントなど利するところはない。

 そのため、私はマスコミの中でも新聞に健全な報道を期待している。特に毎日新聞は、数年前、日本の土器等の発掘偽装を独自取材で暴いたという功績もある。そのため、負け犬の遠吠えのような誰に文句を言ってるか分からない社説はやめてしまって、以前のブログで提案したように週一回程度の特集記事などで責任ある報道をして欲しいと願う。とにかく今の社説は毎日新聞に限らず紙面のムダである・・・と私は強く思う。

 各新聞社にはもっとプライドとプロ意識を持って報道をして欲しい。
posted by macwin at 23:05| 京都 | Comment(0) | TrackBack(0) | 政治・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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