2007年02月25日

世界一受けたい授業

 毎週土曜日は「世界一受けたい授業」という番組を楽しく見ているが問題があるものがあったので指摘しておきます。

「週刊こどもニュースキャスター」の池上彰氏がいくつか常識の○×を解説していたがその中で2点。

・日本の子供の学力が下がっているというのは間違い。
池上氏の解説
過去の国際ランキングで日本の順位が下がっているという事実があるが、よく見ると最近の日本より上の国は過去のランキングで参加していなかった国ばかりなので実質的に順位が下がっているとは言えない。
  
問題点
 国際順位が実質下がってるわけではないということから学力が低下していないとは言えない。つまり、この場合、国際順位は無関係である。学力低下の真偽は、過去の日本の子供の学力と今の子供の学力を比べて判断するのが素直である。


・格差社会が広がっているというのは一部間違い。
池上氏の解説
 昔は複数世帯が同居していたが、今は核家族化が進んでいるので一人一人の収入が下がらなくても世帯平均の収入は下がるからそう見えている面がある。
 バブルの時はもっと格差があって今の方が格差は小さい。
問題点
 いずれも根拠となるデータ提示はなしだが、特に核家族化と世帯収入の低下は統計上の一問題を指摘しているに過ぎない。そこから論じるなら核家族の比率と世帯収入の過去20年ぐらいの推移を見て相関関係があるかを見る程度のことは必要である。また、仮に池田氏の指摘が的を得ていたとしても、一世帯を維持するための最低コストがあるわけだから、一世帯当たりの収支構造は悪化しているのは自明である。
 次にバブル期云々であるが、今の言う格差社会は「ワーキングプア」のような低所得層の拡大が争点であって、バブル期の成金との格差が争点ではない。よって、明らかな争点ずらしである。


以上から、池田氏の見解はまったくもっておかしい。

 一言で言うと、政府寄り(政府の責任ではないというような)主張である。よって、それを意図的に論点をずらして詭弁を主張しているなら論外であるし、本当に正しいと思っていっているなら能力が低すぎる。学歴を見ると慶應義塾大学経済学部卒業らしいが、経済学部がやたら数字に弱いのか、この人がやたら数字に弱いのかということだろう。
 まぁ、社会に出て思うのは学歴と能力(頭の良さを含む)はマクロ的に見ると大雑把な相関関係はあるが、個々人で見ると、ほとんど相関関係はない。

 以上から、池田氏の他の解説なども基本的にまゆつばであると思って見た方がいいだろう・・・と言うか、見る価値はないだろう。

 この番組で見ていて安心なのはやはり実証的な面が強い、理系の授業だなと感じる。
posted by macwin at 20:35| 京都 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評・評論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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